クラウドファンディング・CAMP FIRE炎上案件をまとめてみた

シリアルアントプレナー・家入一真の起業したクラウドファンディングサービス・CAMP FIREで炎上した案件を見ていきたいと思います。

CAMP FIRE炎上①スラム街の暮らしを肌で感じたい

2018年にクラウドファンディングサービス「CAMP FIRE」で近畿大学の学生が「夏フィリピンのスラム街へ行き、貧困に喘ぐ子供たちに夢を与える」という企画をアップしました。

目標金額25万円のうち旅費21万円、雑費4万円という企画でしたが、企画が知れ渡るにつれ「スラム街の子供たちを見下している」「自分たちの就職活動のための話題作り」といった批判が相次ぎ、約16万円近く集まっていた支援金は返還されることになりました。

支援金の使い道がフィリピンのスラム街の子供を支援するのではなく、自分たちの旅費に使われる、という点に疑問を持った人も多かったようです。

CAMP FIRE炎上②あなたの夢と世界中の子どもの夢をつなげたい

京都橘大学の女子大生がクラウドファンディングCAMP FIREで炎上したのは「あなたの夢と世界中の子どもの夢をつなげたい」という企画でした。

この企画は子供にスケッチブックの裏に夢を書いてもらい、それを違う国の子供へとリレーしながら世界を一周していく、という内容でしたが、問題となったのは支援金の使い途でした。

必要な資金は160万円で、そのうち80万円をクラウドファンディングで集めようとしていたようですが、その内訳が旅費だけでなく生活費や高額なカメラなどの購入資金などにも当てられていました。

そのため「子供をダシにして旅行したいだけ」「支援したお金を貧困で困っている子供に渡してあげたほうがいい」といった批判が相次ぎ、ほとんど支援金が集まらず企画は失敗となりました。

CAMP FIRE炎上③真木よう子、フォトマガジン出版プロジェクト

女優としてドラマなどに多数出演している真木よう子がCAMP FIREを利用して支援金を集め「コミックマーケット93」に出展するフォトマガジンの制作費にあてるという企画が発表されました。

人気女優ということもあり、600万円を超える支援金が集まり、大変な注目が集まりました。しかし、その後コミケのファンなどから「有名人によるコミケ荒らしではないか?」という批判が相次ぎました。

さらには、真贋定かではないものの真木よう子のものとされるTwitterでのDMがネット上で出回り「CAMP FIREが当初出してきた目標金額三千万」といった情報が拡散されました。

写真集の制作に3000万円もの経費が投入されることは通常ないため、このDM流出により「真木よう子を使って大儲けしよう」という関係者の意図が見えてきてなお炎上が広がる事態となりました。

そして真木よう子はCAMP FIRE上で以下の謝罪文を掲載し、支援金の募集を停止、支援金を返還することとなりました。

このTwitterにいる方々に救われているし無償の愛。応援を沢山、沢山貰いました。
だから。皆様に会いたい、会って笑顔で御礼を申し上げたい。
その気持ちが大きくなり過ぎ、
その場所をコミックマーケットに選んでしまったのです。
これが、大きな間違いで、
コミックマーケットを愛する皆様からお叱りを受ける事は当たり前でした。
ファンイベントか、別の場所で出来ないのですか?
と、言われます。
しかし、女優という職業は、事務所の方針もあり、ファンクラブを自ら作る事は出来ず、故にファンイベントの様な催しは出来ないのでした。
なので、コミックマーケットでお会い出来たらと思ってしまいました。
しかし、そもそも主旨が違うし
コミックマーケットでやるべきではないと指摘されるのは当たり前でした。
そもそも、コミケも、クラウドファンディングも知らず、そこから生まれる批判を予測できなかった
全ては、全ての事に対し、無知な私の責任です。

https://camp-fire.jp/projects/40020/activities/36110 ワタクシの気持ちを皆様に

真木よう子自身はTwitter上で交流していたファンと出版社や事務所の仲介なしに交流したいという思いから企画をスタートさせたようです。

しかし実際には周囲からの誘導があったのではないか?とも言われており、真木よう子の芸能活動に汚点を付けるような炎上事件となってしまいました。

CAMP FIRE炎上④お金がない高校生にPUBGを60fpsでプレイさせてあげる!

未成年である高校生の投稿で物議を醸したのが「PUBGを60fpsでプレイさせる」という企画でした。

PUBGとはオンライン上で行うバトルロイヤル形式の戦闘ゲームです。リアルなグラフィックとリアルタイムで同時に複数のプレイヤーとバトルできるゲームとして現在世界中で流行しているゲームです。

また60fpsとは画面の処理速度を意味しており、高性能のゲーム用PCでプレイすることによってよりスムーズに動かすことができます。

高校生でバイトもできないのでお金を集めてプレイしたい、という気持ちはわかるのですが、まず企画を出しているのが未成年であったことと、目的が自分本位で他人のためや社会のためになるわけではないという点でも疑問視され、炎上しました。

CAMP FIRE炎上⑤若者と政治の架け橋になるために、大学院に通いたい。

お嬢様芸人としてYouTubeなどで活躍しているたかまつなな(現NHK局員)は2017年3月にCAMP FIREで大学院に通うための学費として140万円以上を集め話題となりました。

しかしTwitter上では「お嬢様なら親からお金を出してもらえばい」「政治を勉強するためと言っているが、大学院にまで行かないと学べないものなのか?」といった批判が集まり、「現代版の乞食」とまで揶揄されました。

現在たかまつななは自身が起業した株式会社笑下村塾の代表を辞任し、プロのお笑い芸人も引退、NHKのディレクターとして働きながらボランティアのお笑い芸人として活動しています。

CAMP FIRE炎上⑥泰葉不朽の名曲チャイナタウンで社会貢献

林家三平の娘としてタレント活動をしている泰葉は2017年10月にCAMP FIRE上でCDを制作するための資金を集めるための企画を出しています。

一口3000円で6曲入りのCDをもらえるというリターンでスタートしましたが、目標金額の300万円にはまったく到達せず36人から16万7千円を集めたところで終了となりました。

そして、その後すでにレコーディング費用として600万円の未払いがあることが発覚し、支払いを待ってもらっている状況ということがわかり炎上騒ぎとなります。

そしてついに泰葉はCDを制作することなく、自己破産を宣言して債務整理に入っていることをブログ上で報告、クラウドファンディングで集めた16万7千円のゆくえはわからなっています。

クラウドファンディング・CAMP FIREは炎上案件多数で要注意

クラウドファンディング・CAMP FIREは、社会に貢献する素晴らしい企画や新しい製品開発などにつながる企画などがあり、非常に有益なネットサービスといえるでしょう。

しかしその一方で安易だったり悪質な内容で炎上する案件も非常に多いのが現状です。

炎上する案件の特徴としては

  • 他人の為や社会貢献のためではなく、自分本位の企画
  • 支援者へのリターンがあいまい、またはあまり価値がない
  • もともとの企画が履行されず別の用途に使われる
  • 集めたお金がどう使われたかの明細が不明

といったことが挙げられるようです。

運営サイドも「炎上を防ぐためにコメント機能オフが選択できるようにする」といった目先だけしか考えていない対策ばかりを投入している印象です。

  • 悪質なアカウントのBAN
  • 偽企画を立てた人にペナルティを与える
  • 契約不履行の場合の返金制度を明確化する
  • ユーザからの評価制度を導入する
  • 登録の際の身分証提示
  • 未成年の使用制限

などの具体的な詐欺・乞食対策を実施し、使いやすく安全なサービスへと変化することを願いたいところです。

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