以前PASONAの法則をこちらのサイトで紹介しましたが、一般的なマーケティングやセールス手法としては「AIDMAの法則」が知られています。
今回は物販サイトやECサイトの構築で非常によく議論されるAIDMAの法則についてみていきたいと思います。
AIDMA(アイドマ)の法則とは?
AIDMAの法則のAIDMAとは、
- Attention(注意)
- Interest(興味)
- Desire(欲求)
- Memory(記憶)
- Action(行動)
の頭文字を並べたもので、この順番に人間の購買欲求が高まり、購買行動に繋がると言われています。マーケティングの世界ではもっともよく聞く用語になります。
A:Attention(注意)
Attention(注意)の段階では、たとえば人目のつくところにイメージ広告を出して人々の注意を引きつけたり、SNSなどで商品の画像などを出し認知させる段階になります。
例)ファッションセンスが良いことで評判のインフルエンサーのインスタグラムでかわいいデザインの靴を見つける
I:Interest(興味)
キャッチコピーやテーマにもよりますが、いろんな角度の写真、簡単な機能説明により、商品に興味を持ってもらい、もっと商品を知りたくさせます。
例)インスタグラムで写真をみているうちにもっと詳しい情報を知りたくなり、インスタグラムからショップページへのリンクを押してみる
D:Desire(欲求)
Attention(注意)、Interest(興味)とステップを登ってきたお客に対して
- 自分が使用した時のイメージを持ってもらう
- 新たなニーズの発掘(本来の目的意外のシーンで使える)
- 競合商品との比較で強みをアピール
といった部分をアピールし、欲求を掻き立てます。
例)プライベート用の靴をイメージしていたが、シンプルなデザインで機能面もしっかりしてそうなので、仕事の時に履く靴としても使えそうだとわかり、欲しくなる。
M:Memory(記憶)
購買欲求が非常に高まったり、あるいはタイミングよくセール価格になっていた場合は、このMemory(記憶)の段階を飛ばして購買されるケースもありますが、たいていは一度冷静になったり、予算の都合がつくまで離脱します。
そういうお客様に対して、さりげなくフォローを入れたり、あるいはいろんな箇所で広告を打つことで何度も目にしてもらい、記憶に残るようにしていきます。
また、SNSで言えばフォローやライクボタンなどを押してもらうよう誘導し、後日再度来訪してもらえるようにします。
例)給料日前なのでとりあえずインスタグラマーをフォローしたり、商品をブックマークする。後日、インスタグラムの新しい投稿や、ショップからの通知で商品のことを思い出す。
A:Action(行動)
実際に購買行動に移す段階です。この段階では商品の魅力をアピールすることよりも「この買い物をして失敗しないだろうか?」という不安を取り除くことが重要です。
営業のクロージングのように強引に商品をプッシュしていくよりも、
- 購入後の保証・アフターケア
- 購入方法・決済
- 商品の受け渡し方法
- 受け渡しにかかる日数
といった事務的な手続きの部分を丁寧に説明し、購買行動を具体的にトレースしてイメージさせることに専念させるべきです。
例)はじめて使うネットショップだったので不安だったが、購入の具体的な流れや、FAQ、購入後の保証がわかりやすく説明してあり、スムーズにショッピングすることができた。
AIDMAの法則はもう古い?AISASの法則とは
インターネットが普及した現在ではAIDMAモデルでは購買行動を現したことにならず、古い法則性だとも言われております。
そこで現在では、
- 認知・注意(Attention)
- 興味・関心(Interest)
- 検索(Search)
- 行動(Action)
- 共有(Share)
の頭文字をとったAISASの法則が用いられる場合もあるようです。
AISASの法則とAIDMAの法則の違いは購買前に「検索」、購買後に「共有」という行動が入ることが特徴となっています。
Searchの段階ではSEO対策などの検索対策やネット広告が重要視され、Shareの段階ではSNSや口コミサイトなどでの対策が重要視されています。
イメージ戦略やブランディングを重視したECサイトはAIDMAの法則を意識しよう
以前ご紹介したPASONAの法則は主にコンプレックス商品(育毛、ニキビ、体臭、ボディメイク)などの商品に使われることが多い法則でした。
しかし今回ご紹介したAIDMAの法則は、ファッションや一般的な食品、日用品、雑貨などのサイトで非常に有効です。
また、商品単価が高く広告費にお金をかけられる自動車や住宅、不動産、高級腕時計などの販売に特に向いています。
是非一度、この法則に自分のECサイトに当てはめて、改善事項を洗い出してみることをお勧めします。