2ちゃんねる創始者の「ひろゆき」の論破ベストバウト集

論破!

ひろゆきは本名を西村 博之といい、匿名掲示板・2ちゃんねるの開設者として有名です。東京プラス代表取締役、未来検索ブラジルの取締役となっています。一時年収は2億円以上あったとされ、現在も年収2千万円は下らないといわれています。また、現在はほとんどフランスに在住しており、仕事があるときだけ日本に戻ってきたりしているようです。

ひろゆきの凄いところ

ひろゆきの凄いところは、やはり討論番組などでの立ち回りの上手さでしょう。特にニコニコ生放送で字幕を見ながら自在にトークしたりと、頭の切り替えの早さが抜群で、常に非難されにくいポジションに交わしていく上手さがあります。また、最近はなんでも「ベーシックインカム」の話につなげる話法も目立ちます。

ただしインフルエンサーとしてはややカリスマ性や宗教性に乏しい部分があります。通常インフルエンサーは自分のメソッドを他人に当てはめ、そのとおりにやればあなたもできるようになる!と洗脳していくのが基本的なやり方です。

しかしひろゆきの場合このようなやり方はあまり好まないようです。むしろ相手に問いかけてもらい、複数の選択肢から一番珍しい選択肢を選ぶ、なおかつあまり自分が頭の悪い人間と思われないようにする、というのが基本戦略のように見えます。

攻撃力よりも常にダメージを受けないようにスルーしたり、いなしたり、フットワークで逃げ切ったりするのを得意とします。自分から相手を攻撃していくというよりは、相手に攻撃する隙を与えず、自分だけ高みに登り、相手の自滅を待つというタイプの守備力の高いインフルエンサーと言えるでしょう。

ひろゆきの嫌われているところ

ひろゆきの嫌われているところはおよそ3つにまとめられると思います。

  • チェリーピッキング(いいとこ取り)をする
  • 中立的な立場を取り、自分だけ高みに登って人を見下す傾向にある
  • 議論中に論点ずらしや揚げ足とりが多い

チェリーピッキングとは、メリットばっかり並べ立て、デメリットを小さく見せるという手法であり、いわゆる詐欺師やインチキ健康団体が良く使う「詭弁」という論証方法になります。不利なことに嘘をついてごまかす、あるいは不利な点が語られていないということが多々あるために、鵜呑みにしないほうがよいといわれています。

ひろゆきのベーシックインカム論

ひろゆきはベーシックインカムについて「メリットしかない」「実現は充分可能」とし、「ベーシックインカム実現するためにはどうすればいいか会議」というのを主宰しています。

しかし、作成されたベーシックインカム案を見ると、財源案としてタバコ価格を1320円へアップ、パチンコ税35%、相続税の大幅引き上げ、ペットショップ税などやや根拠に乏しいものも含まれています。

タバコやパチンコ、ペットショップなどは社会に悪影響を及ぼしていると考える人も多くいるため、抑止の効果と税収増の一石二鳥の非常に良さそうな意見に思えるのですが、「税率をアップすれば本当に税収が増えるのか?」という視点が欠けています。

税金が高くなれば当然それらの税金がかかる商品は購入される機会や点数が減っていき、あるところから税収そのものが落ちていくことになります。このような税率と税収の関係を経済用語で「ラッファー曲線」と呼びます。ひろゆきが提唱しているタバコ税やパチンコ税は、あくまで今の需給バランスを保ちながら税率だけ上がった場合の計算のように見えます。

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また、実際ベーシックインカムを導入したフィンランドやカナダなどでは財源不足に陥り、ベーシックインカムを終了させております。ベーシックインカムの導入によって「ブラック企業で無理して働く必要がなくなる」とよく言われますが、働く動機がある人を減らすことで雇用を確保することが難しくなり、待遇の悪いブラック企業に限らず健全だった多くの企業も破綻し、産業崩壊を起こすことも考えられます。

企業破綻が相次ぎ、産業崩壊が起これば当然税収は減り、ベーシックインカムを維持できなくなっていくことでしょう。つまりこれはタコが自分の足を食べて生き延びるという話なのです。

このようにチェリーピッキング的な論証で組み立てられた方法論というのはいわゆる「机上の空論」になりがちで、破綻することも往々にしてあります。こういう論法を展開して正当な反対意見をスポイルしてしまうところが、ひろゆきの良くない部分なのかもしれません。

ひろゆきベストバウト集

ここでひろゆきがこれまで論破してきたとされる論客との討論を見ていきます。

VS古谷経衡


インターネットの匿名性について古谷経衡が実名化するべきだと主張していることに堀江貴文とひろゆきが反論しています。特にひろゆきはインターネットや2ちゃんねるなどのネット掲示板が犯罪を誘発するので規制すべきという考え方に以前から反発しています。

明らかにインターネットや動画の生放送でユーザを巻き込む形で投稿者の人が快感を得ているので、ぼくはどんどん増えていっていると思います。
それは明らかにあなたの感想ですよね?

ネット上での誹謗中傷やいじめにあった経験のある人間は、いじめられた対象よりもネット掲示板を管理している人間に憎悪が向いたり、ネット掲示板の使い方に規制をかけるよう主張したりすることが多いのですが、堀江貴文やひろゆきなどネットから恩恵も受けている人間は「そもそも原因はそこではない」と言い、自分には責任がないと主張して規制強化にも反対しています。

論理的には堀江貴文やひろゆきが主張していることに軍配が上がりそうですが、もっぱら感情論で動く庶民というものがあまり理解できてないように思えます。ひろゆきはこれからも一定の憎悪を引き受ける役として存在していくことになりそうです。

VS森永卓郎

最近の若者はマナーが良くなっており、比べて中高年男性のほうがマナーが悪くなっているという議論のとき、ひろゆきは森永卓郎に対して反論しています。

若者は人との直接的トラブルを避ける方向に行っているんです
え?トラブルは避けたほうがいいじゃないですか
しかし、裏では自分が匿名になるとガンガン人を非難してめちゃめちゃやっている。二重人格になっているんですよ。
裏で、ってその若者が裏で何しているか知らないはずなのになんで見てきたかのように断言しているのか。すげぇ嘘つきがいるとしか思えない

ひろゆきが統計的な話など数字的な根拠を述べてから意見しているのに対し、森永卓郎は個人の体験談から印象を述べています。これまた議論的にはひろゆきが有利に進めているのですが、上記のやりとりのように「言葉の揚げ足取り」をしてしまっているためにひろゆきのイメージがやや悪くなってしまっています。

この言葉尻を捕らえる、前後の文脈をぶった切って一部分だけを切り取って批判する、という手法はひろゆきの論法でよくみられる戦術であり、これこそ議論におけるマナー違反かもしれません。

VS三浦瑠璃


徴兵制の議論の際、国際政治学者の三浦瑠麗とひろゆきは激論を交わしています。

三浦瑠麗は戦争が起こる際、軍や政府が暴走すると思われがちだが、実際は市民が政府や軍部に圧力をかけて戦争に発展する場合が多いと述べ、戦闘のプロである軍隊に任せることで安心して戦争をする決断をしてしまうことが民主主義国から戦争がなくならない理由だとしています。よって徴兵制を敷くことによって国民が他人事ではなく戦争を自分の問題として考えるようになるのでは?と徴兵制に賛成しています。

それに対し、ひろゆきは敵国に攻められて戦争になったときは政府や総理大臣の判断になるから徴兵制があるかどうかは関係ないと反論しています。

アメリカがクウェートなりイランなりに行くときに国民が賛成したか、してないかはほとんど関係がないじゃないですか
いや、関係あったんですよ
大統領が石油利権の人たちだったということのほうが大きいわけじゃないですか
それは違ってね・・・
違うと「思う」のはいいんですよ。世論調査でこんなのありましたと思うのは!

このときはめずらしくひろゆきの方がテンションが上がっているようです。

この後、ひろゆきは韓国には徴兵制があるのに竹島とかに侵略してきていますよね?とさらに話を展開しますが、三浦瑠璃はベトナム戦争以後韓国は戦死者が減っている、北朝鮮から砲撃された際も徴兵制がある若者が一斉に投票に行き与党に反対したと反論しています。

結局、三浦瑠璃もひろゆきも自己の主張を一方的に述べたいだけになっており、あまり徴兵制の可否や善悪に踏み込んだ議論にはならなかったようです。

VS山本太郎


ニコファーレ参院選開票特番に山本太郎が出演した際のひろゆきとのやりとりです。山本太郎は原発問題、TPP反対、食糧自給率UP、農家の保護などについて話していますが、ひろゆきは海外と仲良くしてどこからでも輸入できるようにしておけば大丈夫という考えのようです。

(TPPで海外から食糧を輸入すれば)農家の人たちがつぶれますけど、それはOKなんですね?
ええ僕はそれは構わないと思っている
最悪ですね、ほんとに

というやりとりから山本太郎がヒートアップしていきます。

食糧自給率が低下することにより、食糧という国にとって重要な資源を外国にコントロールされてしまうと危惧する政治家的な意見の山本太郎と、食糧を買うのを決めるのは個人であって、日本の農産品を買いたいという人がいなくならない限り日本の農産品はなくならないと、あくまで市場主義的・経済的な意見のひろゆきとの対立となっています。

最後はTPPが日本の周囲の国ではなく、実質はアメリカ1国とのやりとりだと山本太郎が主張したところで、討論は終わりになります。このバトルではひろゆきが論破したというよりも山本太郎の機嫌を逆撫でした、というのが正しいかもしれません。

VS勝間和代


ひろゆきが論破したとされる討論でもっとも有名なのは勝間和代との討論でしょう。このときもネットの匿名性の問題について討論しています。

ネット上に交流の場を作った場合にはある程度ルールを規定しなければ荒れてしまう恐れがあると主張する勝間和代と、あくまで場を利用する個人の問題であって、サービスの提供者の責任ではないと主張するひろゆきの構図です。議論は例え話の応酬で進行していきますが、あまりにも会話がかみ合わないため勝間和代がキレてしまいます。

リアルな話に対してのインターネットのシャゾウであることに・・・
しゃぞう?
なんすか「しゃぞう」って
フッ・・・駄目だコレ

おそらく「写像」という言葉を勝間和代は使ったのですが、ひろゆきは一瞬その言葉の意味がわからず議論が停止してしまいます。その後あまりの議論の噛み合わなさに「駄目だコレ」と勝間和代が吐き捨てた言葉をひろゆきが「侮辱」と捉え、両者ともにヒートアップしてしまいます。

結局この後FacebookやLINEなど実名で利用するアプリが登場したことで、あまり「匿名性」に関する議論がされることはなくなりましたが、現在はLINEでのいじめやTwitterでのバイトテロ問題、悪ふざけYouTuber問題などに形を変えて同種の議論が続いています。

ひろゆきのまとめ

ひろゆきはやはり合理主義で考え方が「プログラマー的」つまり「設計的」です。たとえばAとBという2通りの道があるとき、「どちらを進めば有利か」ということに関してはかなり信頼のできるインフルエンサーと言えるかもしれません。

しかし、発言や思考などがあまりにも冷笑主義・個人主義に傾いているため、ホリエモンのように人々を扇動して何かを変革していくような「モチベーター」にはなりえないのでしょう。もちろん、本人もそのつもりは無いと思われますが・・・

結局世の中から一歩引いて俯瞰で物を見ている分、「参加者」ではなく「傍観者」になってしまうのが欠点なのかもしれません。常に評論家的な立場で立ち回り、自分はダメージを受けない、という点で世間から「卑怯な人間」として見られてしまうのかもしれません。

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またひろゆきは一貫して「ベーシックインカム」を主張していますが、おそらくそれは大多数の日本人の常識的な「勤労感覚」にそぐわないものです。いくら「フランスでは」「海外では」「科学論文では」と言っても、日本人の心に染み付いた伝統的な感覚や習慣というものはロジックでは動かすことができません。

変わるとしたらロジックを超えた「熱量」あるいは「熱狂」が必要になってきます。人を動かすのは「メリット」「デメリット」ではなく、ひろゆきの嫌いな「感情論」こそがもっとも人を動かしているともいえるでしょう。

「ベーシックインカム」は非常に面白い意見ではありますが、ひろゆきが「平熱」を保つ限り世論をリードすることもなく、「ベーシックインカム」が達成されることもないのだと思われます。

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