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デザインツールが操作できてもデザインできないあなたへ〜誰も教えてくれないデザインのアイデアの出し方

デザインを勉強する際、こんな問題に突き当たったことはないでしょうか?

「IllustratorやPhotoshopなどのデザインツールの使い方を教えてくれる本やブログはあるけど、デザインそのもののやり方やアイデアの出し方を教えてくれる教材がないよね」

今回はデザイン業界にいた人でないとわからない「デザインのやり方」をまとめてみました。

なぜ「デザインのやり方」が語られないのか?

昔からデザインツールの使い方やデザイン作成の手順などを説明する書籍やブログなどはあるものの、デザインのアイデアの出し方を説明してくれるものはほとんど存在しません。

なぜなのでしょうか?

それはやはりデザインのアイデアの出し方がマニュアル化しにくいから、ということに他なりません。

なぜこの素晴らしいデザインが生まれたのか、デザイナーにインタビューしてみてもやり方は千差万別で、また同じデザイナーでも同じ手法論でずっとやり続けている人は少ないようです。

つまりデザイン着想の根本的な部分は「偶然」の要素があり、こうすれば必ずいいデザインのものができる、というようなマニュアル化できるものではないということです。

デザインのアイデアの出し方7選

さて、デザインのアイデアの出し方はなかなかマニュアル化しにくいと書きましたが、偶然いいアイデアが降りてくるのを待っていても始まりません。

そこで大抵のデザイナーはデザイン作業に入る前に事前準備をすることが多いのです。

そして事前準備をしているうちにぼんやりとアイデアが浮かんできてそのアイデアをもとにデザインを固めていくという作業が行われます。

そこでデザイナーがよくやる事前準備を以下にまとめてみました。

①要望書・ヒアリングシートをしっかり作る

デザインを頼まれる際に要望書が送られてくることもありますが、まったく要件が送られてこない場合や、アバウトな指示だったり、「お任せ」という場合も多々あります。

しかし「お任せ」といわれても何でもいいわけではないので、その場合は自分自身でヒアリングシートを作り、相手の要望を細かく書き出していくようにします。

また、デザインのサンプルをお客さんに送って、イメージに近いものを選んでもらうのも一つの手です。

これは美容室でカットサンプルを見せ、イメージに近いものを選んでもらうやり方に近いです。

何をアピールしたいという要望がはっきりしてくればそこからスタートしてデザインに取り掛かれるようになります。

②類似ジャンルのデザインを集めて分類する

ヒアリングしてもイマイチお客の要望がはっきりしない場合があります。そういう場合は類似商品や類似ジャンルのデザイン画像をネット上から探すことから始めます。

そしてある程度数が集まったところで、集めたデザインの画像を分類します。

分類の仕方としては

③同じ商品の過去のデザイン例を分析する

同じ商品で過去のデザインがある場合はなるべく古いバージョンにまで遡って、デザインを分析します。

このときそのままデザインを真似すると「変わり映えのしないデザイン」になるので、できるだけ要素ごとに分解してみるようにします。

以上のようなことを細かくチェックしていきます。そして変えるべきところと変えないところを決めることができれば、デザインの骨格が見えてきます。

④商品名やタイトル、キャッチコピーの文字組、置き方から考える

とりあえず手を動かしていかないと何も思い浮かばないという人は、商品名やイベントタイトルなどを打ち込んでみて、タイトルのフォント選びや縦書き・横書き、配置などから入る場合があります。

タイトル以外にもキャッチコピーを大きく使ってみたり、とりあえず思いつくパターンを手当たりしだい並べていきます。

そして出来上がったパターンの中から、オーディションしていき有力なデザイン案をさらに固めていきます。

⑤背景に使う写真やイラストから考える

④の文字組から入る方法とは逆に背景に使う写真やテクスチャ、イラストに何を使うかから考えます。

この方法は特に写真を背景に使った場合、比較的ダイナミックなデザインになることが多いので、インパクトを出したい時は全面に写真を使ってみることから考えてみるのもよいでしょう。

また和紙や木目、パターン模様などから決定していく場合は商品や題材のテーマの雰囲気に合わせたものから選んでいくので、統一感のあるデザインになりやすい傾向にあります。

⑥自分が良いと思うデザインを探し真似る

Google検索やPinterest、Instagramなどから自分が良いと思うデザインや写真をピックアップしていきます。

特にPinterestだと自分の気に入ったものをピン機能で簡単にマークできるのでおすすめです。

商標にからむロゴデザインなどはそのまま真似てしまうと問題になりますが、一般的なチラシやポスターなどのデザインは特許や商標登録はないので、むしろ積極的に真似していくほうがよいデザインのものが生まれる確率が高いです。

⑦古典から学ぶ

古典のアートや現代ポップアートの名作、日本や中国の美術品などから構図や配置、色彩などを真似します。

特にアンディ・ウォーホルやロイ・リキテンスタインなどのポップアート系はアイデアの宝庫ですので、一度目を通しておくとよいでしょう。

デザインに正解はないとは言われるものの・・・

よくデザインの世界で正解はないと言われます。しかし商業デザインの場合、商品やサービスの売れ行きに影響を与えるような良いデザイン、また商品は良いのに広告デザインが悪くて売れない例もたくさん存在します。

デザインに正解はありませんが、良いデザイン・悪いデザイン・売れるデザイン・売れないデザインは明確に存在します。

良いデザインを生み出していくための方法をこれからもいろいろ探していきたいと思います。