就職や転職の際、「やりたいことがみつからない」と感じて就職活動や転職活動に身が入らないという人が案外多いようです。
今回は「やりたいことがみつからない」という人へどう考えれば良いのか、何をすればいいのかを挙げていきます。
社会に出たらレールが敷かれていないことに気付く
振り返ると学生時代は常に課題や問題を解くための道具などが用意されていて、それをもとに問題を解決していけば先に進むことができるようになっていました。
しかし、社会人になるということは何にもない大地に一人で放り出されることとほぼ同じで、そこには問題解決のための道具どころか、問題そのものが用意されていません。
つまり誰かが敷いてくれたレールが存在せず(本当はあるのですが隠れています)、どこへ向かうのかも指示されていません。そのため多くの人は目標を見失ってしまうのです。
ここではそうした悩みのある人に対して抜群に効く処方箋を3つ用意してみました。
1.最初は「やりたいこと」なんかなくてもいい
社会人になってまずたいていの人が気付くのが「ゴールが設定されていない」または「ゴールがはるか遠くに設定されていてどっちに進んでいいのかわからない」ということです。
そんな状況に放り出されて途方にくれ「やりたいことって言われてもなぁ」というのがあなたの本心かもしれません。実は社会に出るときに「やりたいこと」というのが明確にある人はほとんどいません。
たとえば楽天の三木谷社長は就職のとき他の学生と同じように「大企業に入って出世していくのがビジネスマンとして王道」と考え、日本興業銀行(現みずほ銀行)に就職しています。
しかしその後MBA取得のためにハーバード大学に留学すると、周囲は起業家を目指している人が多く、そうした起業家マインドに触れていくうちに自身も起業することを決心していくことになったと言われています。
最初は「やりたいこと」がなくても、会社に入ってがんばっていくうちに「やりたいこと」が見つかることも多いのです。
2.「とりあえず」やってみる
「やりたいことがみつからない」という人の特徴として、頭の中だけでやりたいことを探し続けて「考えすぎ」の状態になっている、ということがあります。
そういう場合「やりたいことを探す」ことを止めてみるのも一つの手です。いったん思考停止するのです。
そして思考停止したのち「とりあえず」目についたもの、わずかでも興味のあるものを片っ端から「とりあえず」やっていくことです。
ホリエモンこと堀江貴文氏は自身のYouTubeチャンネルで「自分の好きなことを仕事にしたいが好きなことが思い浮かばない」という視聴者からの質問に対し
何でもいいから手当り次第に手を出す。何でもいいからハマってみよう。仕事に限定する必要はない
堀江貴文 ホリエモンチャンネル
と答えています。
これも「とりあえず」やってみるという方法です。最初から自分が何が好きで、何が自分に向くのかわかっている人はほとんどいないので、「とりあえず」やってみて失敗も成功も経験して、そこから「やりたいこと」が見つかるというわkです。
3.「やりたくない」ことを見つける
あまり積極的な方法と言えないかもしれませんが、「やりたいこと」ではなく「やりたくないこと」を見つけるのも一つの手です。
なにをしないのかを決めるのは、
Apple創業者 スティーブ・ジョブズ
なにをするのかを決めるのと同じくらい大事だ。
Appleの創業者スティーブ・ジョブズの名言のひとつにこんな言葉がありますが、言い換えれば「何をしないか」を決めることにより無駄なものが削ぎ落とされ、「何をするのか」が見えてくるということです。
Appleの代表的な製品「iPhone」も、既存の携帯電話からボタンを極力なくすことによってシンプルなデザインの「iPhone」ができたわけです。
「やりたいことが見つからない」という人の中には、実は「やりたいことが多すぎて絞りきれない」という人がいたりもします。
そういう人にとってはまず「やりたくないこと」を決めるのが早道なのです。
本当の「やりたいこと」は自己満足でなく他者と共有できる
- 「やりたいこと」なんかなくてもいい
- 「とりあえず」やってみる
- 「やりたくない」ことを見つける
以上の3つが「やりたいことがみつからない」人への処方箋になります。
そしてこの3つを実践してみて「やりたいこと」を突き詰めていった場合、あることに気付くと思います。
それは「やりたいこと」は自分自身が満足するだけでなく、達成した喜びは他人とも共有できる性質のものである、ということです。
「自分だけでなく他人が喜ぶからやりたい」というのが実は人間を大きく突き動かす原動力となります。
「やりたいこと」を探すのではなく「やりたいこと」に到達する為に、「とりあえず」目の前のことを頑張ってみましょう。