PASONAの法則というのをみなさんはご存知でしょうか?神田 昌典氏が提唱するPASONAの法則は広告やマーケティングの世界で有名になっていますので、きいたことぐらいはあるかもしれません。
マーケティングの世界で昔から有名な法則に「AIDMAの法則」がありますが、健康食品やダイエット器具、美容器具などのいわゆる「コンプレックス商品」の宣伝ではこちらのPASONAの法則のほうがより重視されます。
- Problem 問題の発見
- Agitation 問題を指摘してあおる
- Solution 解決策の提示
- Nallow Down 退路を断つ
- Action 具体的な行動
このPASONAの法則は実は宗教勧誘の手法にもよく似ており、いわゆる「プッシュ型広告」(こちら側から一方的にアプローチしていく広告手法)との親和性も高い法則です。
Problem 問題の発見
ダイエット食品の広告を例に説明します。まずProblem「問題の発見」の段階ではターゲットに対して問題を突き付けます。
「最近体重が増えていませんか?」「お腹周りの脂肪、気になりませんか?」「糖質が気になる方へ」など広告を見ている人に話しかけるような感じのキャッチコピーを置きます。
Agitation 問題を指摘してあおる
Agitation「問題を指摘してあおる」段階では問題をさらに深く突っこんで不安を煽っていきます。
「国民の三人に一人は隠れ肥満」「実は普段の食事は糖質だらけ」「脂肪は運動しても燃焼しない」というような事実を突きつけるようなキャッチコピーをつなげていくことが多いです。
Solution 解決策の提示
問題を突き付けて煽ったあとにすぐ「Solution 解決策の提示」をすることで、商品やサービスを相手の心理にすり込むことができます。釣りで言えば、魚が餌に食いついた瞬間です。
「糖や脂肪の吸収を抑える菌によって脂肪が減り体重が減る」「腸内環境を整えることで健康にダイエット」「無理な運動をしなくても〇〇でスッキリ」といった具合で、商品やサービスが問題解決してくれることを提示します。
Nallow Down 退路を断つ
「Solution 解決策の提示」の段階で商品に興味を持った読者に対しNallow Down 「退路を断つ」の段階でさらに追い込んでいきます。
「今なら限定10名様にオリジナル歩数計をプレゼント」「あと3日以内でのお申し込みなら初回分無料進呈」といった具合で限定感や時間制限などをアピールし、「いますぐ買わないと」というふうに追い込みます。
Action 具体的な行動
ここの段階ではほぼ100%購買することを決めていますので、あとはAction「具体的な行動」を促すだけです。
目立つようなマークをつけたり、できるだけわかりやすく簡単な申し込み方法にすることを心がけます。
広告の種類によってはPASONAの法則が有効
PASONAの法則がより有効になるのは「コンプレックス商品」ダイエット、健康、育毛、美容といった商品です。またビジネスのコンサルタントや就職・転職に関する広告などにもよく使われています。
また、新興宗教やネットワークビジネス、あるいは詐欺の勧誘なども基本的にはこの手法をとりますので、その場合はこのPASONAの法則を知っておくことで客観的な目線を持つことができ、簡単に断れるようにもなりますので、防衛策としても知っておく方が良いでしょう。